今回は、Cakeの「I Will Survive」をご紹介します。
70年代、ウーマンリヴ運動などが過熱する中発表されたこの楽曲は、女性アーティストのグロリア・ゲイナーが
男性に負けない強い女性像を歌い上げるというものでした。
しかし、このCakeのバージョンは男性リードボーカルのジョン・マクレアが歌っており、そのため歌詞も男性目線になっているのです。
歌詞の中に含まれている「Stupid」という言葉が「Fucking」に置き換えられているなど、強い言葉で絶妙に男性性を
強調していると言えます。
原曲はディスコナンバーだったため、明るめでどこか希望を感じさせるような曲調でしたが、こちらのCakeのバージョンでは
トランペットのサウンドが特徴的な悲しげなパンクロックに。
大胆にも曲が持つテーマ自体を変えてしまっているこのカバー・バージョンですが、原曲を上手くアレンジした面白い試みをしていると言えるかもしれません。