Category: ‘ファンク’

Earth, Wind & Fire – September

2014年12月9日 Posted by seki

今回は、Earth, Wind & Fireの「September」をご紹介します。

テレビ、ラジオ、映画など、とにかく様々なメディアで使用されていることから、一度は聴いたことがある人も多いかもしれません。

1978年にリリースされたこの曲はディスコナンバーを代表するような曲で、日本でも本国アメリカに勝るとも劣らない勢いで人気だったといわれていますね。

近年ではフランス映画「最強のふたり」のオープニングクレジットでも印象的に使われ、改めて知らない世代の方の耳にも響いたと思われます。

そんな経緯があるこの曲「September」ですが、2014年10月にタイトルを「December」として再リリースされています。

ボーカル部分はすべて新録で、コーラスの「Dancing in September」の部分が「Dancing in December」になっているなど、面白い仕掛けがなされているリミックスなので是非チェックしてみてください。

The Ting Tings – Super Critical

2014年10月26日 Posted by seki

今回ご紹介するのは、The Ting Tingsの「Super Critical」です。

これまで『We Started Nothing』、『Sounds from Nowheresville』の2枚のアルバムをリリースしてきたThe Ting Tingsですが、10月に最新アルバムである『Super Critical』がリリースされます。

アルバムは70年代のファンクやディスコ音楽をベースにしており、前2作とは全く違ったアプローチであることが伺える出来になっているとのこと。

「Super Critical」も今ではめずらしいEDMではないダンス・ミュージックというような楽曲で、非常に興味深い試みになっています。

しかしデビュー当時からの持ち味だったポップさは更に洗練されており、違ったジャンルを取り入れて新たな方向へ進化したThe Ting Tingsに期待が高まるばかりです。

「Super Critical」は10月28日にリリースされるアルバム『Super Critical』に収録されており、シングルはiTunesでダウンロード購入が可能です。

Freekok – It’s Gonna Be A Damn Good Evening

2014年10月7日 Posted by seki

今回は、Freekokの「It’s Gonna Be A Damn Good Evening」をご紹介します。

Honey ClawsのフロントマンでもあるJon Von Letscherのバンドで、スウェーデンで活動しているプロデューサーのPer Stenbeckと共に結成。

Honey Clawsはテキサス州オースティンで結成された一方で、Freekokは主にスウェーデンのヨーテボリを拠点に活動しています。

アルバム制作にあたってテキサスから一時期移住していた模様で、Freekokとしてはこれまでに合計2枚のアルバムをリリース。

ジャンルとしてはラップとファンクを融合したダンスミュージックであるため、ラップに抵抗があるといった方でも聴きやすいかもしれません。

「It’s Gonna Be A Damn Good Evening」はiTunes、Amazonで配信されているアルバム『A Damn Good Evening』に収録されています。

Robin Thicke – Blurred Lines

2014年6月23日 Posted by seki

今回は、Robin Thickeの「Blurred Lines」をご紹介します。

2013年に発表された楽曲であり、ロビン・シックにとっての代表曲となりました。

PVはその内容から様々な批判を集めたものの、世界的に大ヒット。

YouTubeではExplicitバージョンが一般向けに公開されていたものの、最終的には年齢制限付きの限定公開になっています。

この曲でロビン・シックはプロデューサー・シンガーのファレル・ウィリアムス、ラッパーのT.I.とコラボレーション。

また、マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)の1977年の楽曲「Got To Give It Up」を盗用しているということから、マーヴィン・ゲイの家族、音楽レーベルが訴訟を起こすといった騒ぎも。

訴訟に対してはファレル・ウィリアムスが反論しており、ロビン・シックとこの曲に関しての問題が数多く起きたことで様々な意味で話題性は抜群だったといえるでしょう。

Cake – Sad Songs And Waltzes

2014年5月25日 Posted by seki

今回は、Cakeの「Sad Songs And Waltzes」を紹介します。

原曲は1972年発表のウィリー・ネルソンのアルバム「Shotgun Willie」に収録されている「Sad Songs and Waltzes」。

ウィリー・ネルソンはアメリカのカントリー・ミュージシャンを代表する著名アーティストの一人として有名で、

この曲もカントリーの王道を往く、といったような曲調です。

しかし歌詞は浮気され、失恋した男が曲を書くアーティストという目線から延々と恨み節を続けるというもの。

明るめな楽曲が多いカントリーというジャンルが不釣り合いな歌詞ですが、このエッセンスはCakeのカバー・バージョンでも

受け継がれていると言えるでしょう。

1996年のCakeのアルバム「Fashion Nugget」には本ブログでも紹介してきたカバー曲が多数収録されており、

いずれもバンドの個性を上手くミックスさせた絶妙なバランスになっているものばかりです。

Cake – I Will Survive

2014年5月24日 Posted by seki

今回は、Cakeの「I Will Survive」をご紹介します。

70年代、ウーマンリヴ運動などが過熱する中発表されたこの楽曲は、女性アーティストのグロリア・ゲイナーが

男性に負けない強い女性像を歌い上げるというものでした。

しかし、このCakeのバージョンは男性リードボーカルのジョン・マクレアが歌っており、そのため歌詞も男性目線になっているのです。

歌詞の中に含まれている「Stupid」という言葉が「Fucking」に置き換えられているなど、強い言葉で絶妙に男性性を

強調していると言えます。

原曲はディスコナンバーだったため、明るめでどこか希望を感じさせるような曲調でしたが、こちらのCakeのバージョンでは

トランペットのサウンドが特徴的な悲しげなパンクロックに。

大胆にも曲が持つテーマ自体を変えてしまっているこのカバー・バージョンですが、原曲を上手くアレンジした面白い試みをしていると言えるかもしれません。

Cake – Guitar Man

2014年5月23日 Posted by seki

今回は、Cakeの「Guitar Man」をご紹介いたします。

原曲は1972年に発表されたBreadの「Guitar Man」。心地いい曲調のカントリー・ロックとして幅広く受け入れられ、

大ヒットを記録しました。

Cakeは2004年に発表されたアルバム「Pressure Chief」にカバー・バージョンを収録しており、アルバム全体に使用されている

チープな電子音も使用されています。

しかしながら基本的には原曲に忠実なカバーでリードシンガー、ジョン・マクレアの歌い方もBreadのデヴィッド・ゲイツに

似せている印象を受けます。

自らの曲を披露するために各地を渡り歩く、ギターを持つ男について歌っているこの曲。

Breadのこの曲とCakeが発表してきた曲には、心地いいサウンドとどこか捻くれた目線が特徴的であるという共通点が挙げられます。

著名アーティストのカバー曲ではあるものの、そういった意味ではCakeの持っている楽曲性を象徴している一曲と言えるかもしれません。

Cake – Perhaps, Perhaps, Perhaps

2014年5月20日 Posted by seki

今回は、Cakeの「Perhaps, Perhaps, Perhaps」をご紹介いたします。

キューバのオスバルド・ファレスが1947年に「Quizas, quizas, quizas」として発表したのがオリジナルで、

ロス・パンチョスというラテン音楽グループがカバーを発表し多くの人に親しまれるきっかけに。

その後ドリス・デイやナット・キング・コールといった著名アーティスト達が英語でのカバーを発表し、

英語圏でも幅広く知られる曲となりました。

「Quizas, quizas, quizas」と「Perhaps, Perhaps, Perhaps」は日本語に訳すといずれも「たぶん、たぶん、たぶん」

という意味になり、

1996年にリリースされたこのCakeのバージョンはそれまでのアーティスト達の明るめの曲調とは違い、どこか物悲しげな雰囲気が漂っています。

「ハッキリと伝えてくれない」というのがこの曲の持つテーマではありますが、男女の関係をテーマにすることも多い

Cakeだからこそのカバーといえるかもしれません。

Twin Shadow – Old Love / New Love

2014年2月25日 Posted by seki

今回は、Twin Shadowの「Old Love / New Love」という曲をご紹介します。

Twin Shadow、本名ジョージ・ルイスJrは、ドミニカ共和国出身で、現在はブルックリンに在住しています。
2010年にはファーストアルバムである「Forget」をリリース、その実力が広く認められるきっかけとなりました。

特にインディー音楽業界から高い評価を受けており、力強いファンクな彼のサウンドは耳に心地よく残ります。

こちらの「Old Love / New Love」は、そんなTwin Shadowがグランド・セフト・オートVというゲームソフトに提供をした楽曲です。

グランド・セフト・オートではカーステレオとして様々な楽曲が収録されることで有名ですが、
新旧を問わず実力のあるアーティストを集めた中に選出されたことも、Twin Shadowが新人とは思えない実力派であるということを物語っています。

JAGATARA  「それから」 一

2013年10月3日 Posted by seki

1.「TABOO SYNDROME――いっちゃいけない症候群――」

JAGATARAが遂にメジャーデビューした第一弾アルバム「それから」(1989年)。

大きくうねるファンキーでアフロな味わいのあるビートが心地良い「TABOO SYNDOROME――いっちゃいけない症候群――」は当時の江戸アケミの危うい状態をストレートにぶつけたナンバーのように思います。

「今日もここまで来たのさ(別にあてなどないけど)
今日もここまで来たのさ(別にあてなどないけど)
そのセリフだけは言っちゃいけない(言っちゃいけない言っちゃいけない)
そのセリフだけは言っちゃいけない(言っちゃいけない言っちゃいけない)
そのセリフだけは言っちゃいけない(言っちゃいけない言っちゃいけない)
そのセリフだけは言っちゃいけない(言っちゃいけない言っちゃいけない)
お前がオレを愛してないことぐらい判っちゃいるけど
オイラにゃとてもお前なしじゃ生きていけない、
お前なしじゃ生きていけない、
お前なしじゃ生きていけない、
お前なしじゃ暮らしていけない
いそいそ出かけて、
いそいそぶらぶら出かけて、
いそいそ出かけて、
いそいそぶらぶら出かけて今日はどこまで行ったやら
やることなすことうまくいかない(そんなことないそんなことない)
やることなすことうまくいかない(そんなことないそんなことない)
やることなすことうまくいかない(そんなことないそんなことない)
やることなすことうまくいかない(そんなことないそんなことない)
あぶくぜにをつかんだ日には酒と女で夜がふける、
目がさめたら元のもくあみ、
目がさめたら元のもくあみ、
目がさめたら元のもくあみ、
目がさめたらベッドにゃオレ独り
オレはダウンダウンダウンダウンダウンダウン、
オレはダウンダウンダウンダウンダウンダウン、
オレはダウンダウンダウンダウンダウンダウン、
オレはダウンダウンダウンダウンダウンダウン
おっとあぶない近づいちゃいけない、
おっとあぶない近づいちゃいけない、
おっとあぶない近づいちゃいけない、
おっとあぶない近づいちゃいけない、
ころんだひょうしに思わず手を見りゃクソをつかんで運のつき
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない
とてもヘンピな気分さ(その気持ちおさえられない)
とてもヘンピな気分さ(その気持ちおさえられない)
とてもヘンピな気分さ(その気持ちおさえられない)
とてもヘンピな気分さ(その気持ちおさえられない)
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけない、
そのセリフだけは言っちゃいけないんだってば」

このナンバーは病的です。心が病んでしまつた江戸アケミの心理状態が直截な表現でゆったりとしたファンキーなビートに乗せてぶちまけている作品です。

そこまで、追い込まれていた江戸アケミは、しかし、ビートの力を信じていたかのように、とんでもない歌詞を何食わぬ顔で歌っていると思われ、ある意味でこのナンバーは深い悲しみに満ち溢れた歌世界が広がっています。

「お前なしじゃ暮らしていけない」と悲痛な叫びを歌にした江戸アケミは、メジャーデビュー作にして既に身心がボロボロだったことをうかがわせる、江戸アケミの心の内がよく分かる貴重なナンバーです。