1.「裸の大様」
江戸アケミが病を経て退院後の第一作です。オリジナル・リリースは、1+987年です。
この「裸の王様」は、ファンク・ナンバーというよりも、アフリカンな趣があるノリの良い楽曲に仕上がっています。
何と言ってもホーン・セクションが前面に出で、JAGATARAとトレードマークになる音作りがこの「裸の大様」で完成への道筋を見つけたように思います。
緊張感があるドラムと、うねりまくるベースのリズム体をバックに16ビートを刻むギターがまくし立てる軽快なナンバーは黄、しかし、その歌われている詞の内容は物悲しいものです。
「裸の大様のお通りだ/心はいつも寒々 衣はハデに/今宵も酒をくみかわし心のままに」
何とも寂しい詞を江戸アケミが何とか乗り遅れないように追っかけている様が何とも味わい深い一曲です。
表面的にはファンキーなでアフリカンなご機嫌な一曲になるところ、JAGATARAでしか醸し出せない、哀愁のある詞が心に響く作品となっています。
それにしても江戸アケミのヴォーカルのもの悲しさと言ったら言葉を失います。